ひらがなの覚え方|つまずく文字と順番
ひらがなは46文字。一度に全部を覚えさせようとすると、たいてい途中で嫌になります。順番と進め方を変えるだけで、苦手意識を残さずに進められます。
「読む」が先、「書く」はあと
いちばん大事な原則です。読めない文字を書かせようとすると、形をなぞる作業になってしまい、文字と音が結びつきません。
順番としては、まず見て音が言えるようになる(読む)、次に音を聞いて選べるようになる(見分ける)、最後に自分で書けるようになる(書く)という流れです。読みが安定していれば、書きは比較的すんなり進みます。
年齢の目安はありますが、個人差がとても大きい分野です。周りの子が書けていても、焦る必要はありません。
覚えやすい文字から始める
五十音順に「あ・い・う・え・お」から始めるのが一般的ですが、実は「あ」は画数が多く形も複雑で、最初に出会う文字としては難しい部類です。
家庭で進めるなら、次のような文字から入ると手応えを得やすくなります。
- 画数が少ない文字:「く」「し」「つ」「て」「の」「へ」「ろ」など、ひと筆で書けるもの
- 本人の名前の文字:いちばん興味を持てる文字です。自分の名前から始める子は多くいます
- 身近なものの名前:「ねこ」「くるま」など、意味と結びつく文字
文字単体より、意味のあることばの中で出会うほうが記憶に残ります。絵本を読みながら「これ、〇〇ちゃんの『な』だね」と指さすだけでも十分な練習です。
つまずきやすい似た文字
ひらがなには、形がよく似ていて混同しやすい組み合わせがあります。これは覚えが悪いのではなく、どの子にも起こる自然な間違いです。
| 組み合わせ | 見分けるポイント |
|---|---|
| わ・ね・れ | 右側の形。「わ」は丸く閉じない、「ね」は丸く回る、「れ」ははねる |
| め・ぬ | 「ぬ」には最後に輪がある |
| は・ほ | 「ほ」は横棒が1本多い |
| さ・き | 「き」は横棒が2本 |
| る・ろ | 「る」は最後に輪を作る |
見分けの練習をするときは、違いの部分を指でなぞらせるのが効果的です。目で見るだけより、手を動かしたほうが差がはっきりします。
小さい文字と伸ばす音
46文字が読めるようになったあと、次の関門が「きゃ・きゅ・きょ」のような拗音、「がっこう」の促音、「おかあさん」の長音です。
これらは文字と音が1対1で対応しないため、混乱しやすいところです。「がっこう」の「っ」は音がないのに文字がある、「おかあさん」は「おかーさん」と聞こえるのに「あ」と書く——理屈で説明するより、たくさんのことばに触れて慣れるほうが早く身につきます。
書くときに間違えても、読めているなら心配はいりません。読みの経験が増えるにつれて、正しい形が自然と残っていきます。
家庭での声かけ
- できた文字を数える:「あと何文字」より「もう20文字も読めるね」のほうが前に進みます
- 間違いをその場で正さない:読み終わってから「ここ、もう一回見てみようか」と戻るほうが、気持ちが切れません
- 1回を短く:3分から5分で十分です。集中が切れる前に終わるのがコツです
- 書けなくても読む機会を作る:看板、お菓子の袋、絵本。文字は生活の中にあふれています
カタカナは後回しでよい
ひらがなが安定しないうちにカタカナを始めると、どちらも中途半端になりがちです。カタカナは日常で目にする機会がひらがなより少なく、定着に時間がかかります。
ひらがなが読めるようになってから、「ソとン」「シとツ」といった似た文字に注意しながら進めると、無理がありません。
1回10問、問題は読み上げることもできます。登録不要・無料で、広告は表示しません。